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Kanon アニメ版

Last-modified: 2008-02-03 (日) 21:38:55 (3910d)
分類DVD / アニメ
メーカー・ブランドポニーキャニオン
Key/VisualArt's/百花屋(TBS ポニーキャニオン ムービック 京都アニメーション)
製品リンクBS-i Kanon 公式ページ
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WikipediaKanon (ゲーム)
購入店Sofmap.com

概要

Keyより発売されたPCゲーム「Kanon」のアニメ版。
アニメ版「AIR」で好評を得た京都アニメーションが製作した、2作目のアニメ版「Kanon」。2002年に東映アニメーション製作で1度アニメ化されているが、元ネタが同じというだけで、京アニ版とは繋がりはない。


「原作に忠実に」「原作のイメージを壊さないように」という点に注力して作られているのが特徴。声優もPS2版とほぼ同じ(ただし、主人公の祐一の声は新規。栞の声は、声優引退に伴い変更)。BGMも、なるべく原作から離れないように配慮されている。原作の1枚絵と同じ絵柄になるように描かれたシーンも多い。
唯一、原作とは大きく違っているのは主人公。原作では、導入付近では少しお調子者な印象のある主人公だが、アニメ版では始からやや大人びたキャラデザインに変更されている。

感想

まず、「Kanon」信者の間では“なかったこと”になってるらしい東映版は見たことがありません。というか、アニメ化されていたことも知りませんでした。
ということで、アニメ版を見るのは、この京アニ版が始めて。
ついでにいうと、PS2版もやったことがないので、声付きの「Kanon」自体も始めてだったりします。(PSP版は買いましたが、PRELUDE, DVD 1巻のほうが先)



すべて見終わったあとの感想は後で書くとして、各巻の感想を。

PRELUDE

普段、ゲーム雑誌もアニメ雑誌もめったに読まないので、こういうアニメ化の情報を知るのはかなり遅い。
これを買ったときも、京アニがKanonを(再)アニメ化するということはまったく知らなかった。
「Kanon PRELUDE」を見つけたのは、ただの偶然。
その時探していたのは、買いそびれていたアニメ版AirのDVDで、Kanonのほうは気にしてもいなかった。
見つけたときも「ずいぶん前にアニメ化されたはずなのに、なんで『予約受付』なんだ?」と思ったくらい。


内容は、次の通り。

  1. ノンクレジット・オープニング
  2. プロモーション・クリップ 1
  3. プロモーション・クリップ 2
  4. プロモーション・クリップ 3
  5. プロモーション・クリップ 4 (PRELUDE オリジナル)
  6. スタッフインタビュー 〜キャラクターデザイン 池田和美〜
  7. ノンクレジット・エンディング

特典として「INTRODUCTION NOTE」(設定資料&OP絵コンテ)とカレンダー兼ポストカードが付属。
これで約2,000円。DVD本体は30分程度。
初回限定生産だったものの、内容に対して高いと思われたのか、探せばまだ新品店頭在庫が余ってる様子(2007/04時点)。


手に入れたのは偶然で、実はあまり期待していたわけじゃなかったけど、OPムービーを見て感動。
豊かでやわらかい髪や服の動き。
3D CGを多用していながら、違和感少なく空間の演出に繋げている。
何より、原作の雰囲気がそのまま再現されていた。
見終わってすぐにDVDを全巻予約。プロモーション効果絶大でした。


プロモーションクリップそれぞれの内容。


【プロモーション・クリップ 1】
『約束』のBGMとともに「夢 夢を見ている」の文字で始まる、原作に出てきたカットを中心にまとめた内容。原作の再現を強く意識した印象。


【プロモーション・クリップ 2】
『風の辿り着く場所』に合わせて、リズム良くカットが展開される。アニメ版で追加されたシーンが多い。明るいカットが主だけど、過去の出来事を描く赤い景色が数カット挟まれていて不安を誘う。なんとなく、「ONEっぽい」と感じてしまった。


【プロモーション・クリップ 3】
『夢の跡』に乗せて静かな雰囲気の中、日常の風景と赤い景色が描かれる。


【プロモーション・クリップ 4】
『朝影』〜『風の辿り着く場所』に合わせて、セリフ入りの原作序盤の展開+アニメ追加カット(舞・佐祐理の初登場シーンなど)を繋いだもの。アニメ版の雰囲気が一番伝わるものかもしれない。


で、見終わった感想としては、やっぱりこれで2,000円は高いかもしれない。
プロモーション効果が高かったのは確かだけど。

1巻

序盤でキャラ紹介がメイン。平凡な日常が描かれる展開。
原作では共通ルートだった範囲ということもあって、ほぼ原作通りの内容。
原作の1枚絵と同じ構図のシーンも多くて、懐かしさもこみ上げてくる。
やや癖のある原作の“いたる絵”は、雰囲気を残しつつも、だいぶ違和感のないデザインに調整されていた。


第1巻では、舞台説明が中心。雪国の生活や街と学園の情景、それと主要キャラが紹介される。
最初の名雪の登場シーンがゲームの始まりと同じだったのが、ファンとしてはうれしいところ。


いちおう主要キャラ全員が一通り登場するものの、一番描写が多いのは同居している名雪。
なぜかサービスカットとかもあって、妙に名雪の演出に力が入っているような。
もちろん、名雪が名雪である限り、より可愛くなることに異論などはない。
Kanon原作では、主人公である祐一が問題を一人で抱えてしまって、サポートする人物が少ない。真琴ルートで美汐がいるくらい。そのほかは、ストーリー後半になるとほとんど登場しなくなってしまう。
そのため、祐一と近い位置でフォローする役割を、名雪に持たせているのかもしれない。


原作の雰囲気をどれだけ再現できたかを前面に押し出した印象が強い巻。
そのため、それ以外の感想を持ちにくいのも確か。
これは紛れもなく「Kanon」で、それ以外の何物でもない。
その“原作通り”な姿勢に対して、“あまりに忠実過ぎる”という批判もあるらしい。
言われてみれば、「アニメ版自体」に対する、原作から離れた感想はあまり浮かばない。
でも、イメージを崩すことなく丁寧に作りこまれていて、原作を大切にした演出は、個人的には好印象だった。

2巻

ストーリーはまだ序盤。原作では、各キャラへのルート分岐が始まるあたり。
全ルート同時展開で進んでいるので、キャラの入れ替わりが多くて、少し忙しい感じがする。


まだキャラの性格付けや立ち位置の描写が中心で、物語はあまり動いていない。ちょこちょことイベントは入るものの、日常の風景が中心。
インパクトのあるシーンはまだ少ない。そのせいか、



ふとももと脚のライン



しか、印象に残っていません。脚・ふとももフェチです。すみません。


これまでは、背景に3D CGを使ってもほとんど違和感なく処理されていたけど、真琴がお風呂に入っているシーンの湯船の湯はかなり浮いてた。少し残念。
夜の校舎で舞の戦闘シーンがあるけど、少し違和感あり。静→動の流れは勢いがあってかっこいいのに、動→静が変に中途半端な印象を受けた。

3巻

真琴ルートに入る3巻。放映版をリアルタイムで追ってないから構成がよくわかっていないけど、原作の個別ルートを順に追っていく様子。


原作をプレイ済みなので、もちろん真琴のストーリーも知っています。真琴の真実も、水瀬家で一緒に暮らしだした真琴がそれからどうなるかも、最後に迎える結末も。
だから、覚悟はしていた。
だから、原作ではじめてみた時と比べれば、衝撃は小さかった。
でも、やっぱり泣きました。

「原作のイメージを損ねない」ことに力を入れられている京アニ「Kanon」は、原作のままの美しさと純粋さと哀しさがありました。


ただ、DVDの収録話数(1巻あたり3話)の都合で、ものすごく中途半端なところで切れてしまうのが難点。
3巻は第7話〜第9話収録。
どたばたした賑やかな日常。
やがて、距離が縮まり仲良くなっていく真琴と祐一。
そんな日常に、不意に終わりの始まりが告げられる。
結末は明かされ、それでも少しでも楽しくあろうと過ごす二人。
そして――

そこで終わるな、と。



キャラクターの私服が日によって変わってるのに、いまさら気がついた。かなり手の込んだ演出。そしてその中で、あゆの私服が変わらないのは、きっと伏線なんだと思う。(あゆの私服もその後の巻でたびたび変わってました)
水の表現は、どうやらほとんど3DCGでやってる様子。手書きで透明感のある複雑な水の動きを描くよりは、3DCGで描いたほうが簡単で動きが出せるのだとは思うけど、アニメ塗りの他の部分と少し合っていないような気がした。
物見の丘の上にある草原も3DCGだったけど、こっちは草原の広がりや幻想的な感じが出ててよかったと思う。

4巻

真琴ストーリーのクライマックス。
Kanon全シナリオ中で、泣けるシーン1, 2を争うと言ってもいいほどの名シーン。
真琴が望んだ結婚式。
二人だけの丘。
ヴェールをなびかせてたたずむ真琴。
一陣の風。
空に舞うヴェール。
本当の家族。
真琴を元気付ける祐一。
チリン……チリン……と、途切れ途切れになる鈴の音。
楽しそうな顔のまま、真琴のまぶたはやがて、
そして、


――春が来て、ずっと春だったらいいのに――




真琴……っ!




展開を知ってても、このシナリオには弱い。
でも、Kanon原作と比べて、少しインパクト薄め。
肝心の一番盛り上がるところで、DVDが3, 4巻と分かれてしまって、中途半端に途切れてしまうのが良くない。できれば、ディスク交換もなく、8〜10話を一気に見たいところ。もしBD版がでて、ここの展開が繋がるのなら買うかもしれない。
それと、30分の枠に収めるために少し展開を急いだ感じがあって、Kanon原作のような絶妙な“間の演出”が不足気味に感じた。
「喪失感」は結構大きいものの、意外とあっさりした印象。まだアニメ版中盤だから、というのもあるかもしれない。
確かに感動的な泣けるシーン。でも、原作を知っているからこそともいえる。


原作では描写が少なかった、その後の美汐との会話がしっかり描かれていたのは良かった。
明るくなった美汐がかわいい。




11話からは、栞シナリオを絡め、あゆの回想を挟みながら、舞のストーリーが展開。
名雪が少し精神年齢が上がってる気がした。ちょっとお姉さん風味。
あゆの私服別バージョンが登場。“服は変わらない”と思っていたけど、あっさり変わってしまった。
北川は完全にギャグ要員になってしまったようで。
細かなギャグが結構面白い。


展開は序盤の山場、舞踏会まで。佳境に入る前。まだ大きくストーリーは動かず、これからというところ。舞のイメージアップ作戦で、かわいい舞を見ることができる。
生徒会との確執を抑えたということで、久瀬のイヤミ度は下がった感じ。
髪の長い舞がよく動きまわるシーンが多いけど、京アニの髪と服の動きはすごいと思う。
舞シナリオは、原作で一番最初にクリアしたものなので、次の巻が楽しみ。
オーディオコメンタリーに、“佐祐理さんシナリオを入れてもらった”というのがあったので、この先の期待度がさらにアップ。


窓ガラスが割れるシーンのCG処理は、初見では3D CGだと気づかないくらいに自然で、印象に残った。




ところで、私は皿うどんは、餡が絡んで麺が柔らかくなったところから食べて行く派。
周りのパリパリ麺も、餡をよく絡めてから食べます。でも、はじめに混ぜるのは邪道だと思う。

5巻

舞ルートと栞ルートが同時進行する5巻。メインは舞&佐祐理さん。
原作では、舞ルートはほかのキャラとの接点が少なく、かなり独立したシナリオだった。
でもアニメ版では、真琴やあゆとの接点が増えていて、しかもストーリー中で重要なキャラになっている。
14話中盤で、佐祐理さんのエピソード。同時に「Kanon」の名前についての話もあった。


久瀬と舞が対峙するシーンは、原作とは少し変更。生徒会絡みを抑えるという方針のためかも。
原作ではけっこう舞に迫力があったシーンというイメージがあるけど、絵柄の影響なのか、あまり迫力がなかった。原作では一枚絵のないシーンなので、想像によっていっそうイメージが強められていたのかもしれない。


佐祐理さんのかわいさアップ。顔を寄せてささやくように話す佐祐理さんは最高。
原作ではCGには出てこなかった、舞にプレゼントする「デカイぬいぐるみ」が、まさにイメージ通りのものだったのがウケた。


キャラが動き回る戦闘シーンは、さすが京アニ。CGを多用したエフェクトもあまり違和感なし。終盤の大物との戦闘はかなり派手。
もともとの原作はテキストメインなので、あまり“動き”を感じにくかった。*1
それがアニメになって、勢いと迫力が大幅アップ。
ちょっと演出過剰な感じもあるけど、かなり見入ってしまった。


そして、BGMの入り方がうまい。
個人的には、原作で最初にクリアしたのが舞ルートだったこともあって、「霧海」は舞ルートの曲というイメージが強い。その「霧海」が、戦闘シーンの合間に効果的に入っていた。


直前の真琴シナリオと比べると、感動ポイントは薄め。これは原作からそうだった気がする。




14話の冒頭で秋子さんのジャムが再来。BGMや効果音も含めて、やたらと演出が凝っている。
かなりの恐怖。
OPまでの時間をすべてジャムネタで使ってるし。


朝の名雪がひたすらあほの子に……。
これまでよりもさらにエスカレートしている気がする。


それにしても、水瀬家は朝食をよく残す。
まともに完食したシーンはないんじゃないだろうか。

6巻

オリジナル要素として追加された舞の後日談から始まる第6巻。
こっそりと、“魔物”との戦闘で破壊されまくった校舎と、舞への犯人追求に対するフォローが入っていた。やたらと派手な戦闘だったけど、まさかそれも伏線だったとは……。


そして、栞シナリオがスタート。栞の設定が設定だけに、これまで以上に雰囲気が重い。


栞のストーリーは6巻収録の3話でひと段落する。
これまでの真琴,舞は、個別の展開に入ると、原作シナリオの最後までストーリーが進んでいた。
でも栞の場合は、16話から始まる一連の流れでは最後までは行かずに、誕生日の前夜でいったん終わる。これは、原作の栞のエピローグが、全てのストーリーに絡む背景を語っているから。


この巻で栞の「起きないから奇跡って言うんですよ」が登場。
栞の一番の名台詞だけあって、このシーンはかなり印象付けるように演出されてるけど――
なんとなくあまり好きじゃない。
演出とか原作との比較というものではなくて、シーンから受ける印象として。
いや、いいシーンだとは思う。
もともと悲しい透明感のあるシーンだったけど、より儚さが強調されていて、台詞が後ろ向きなこともあって、妙に不安を感じてしまう。


誕生日の前夜、公園の噴水前で0時を迎えて、栞退場。
噴水と光の演出が感動的。
ライトアップの明かりが心情を映してさまざまに色を変え、キスの瞬間に大きく広がる噴水。
6巻で一番インパクトがあるシーンだった。




キャラの私服のデザインが豊富なのは、やっぱりいい。特に栞は登場するたびに変わってる気がする。
ただのファンサービスというだけではなくて、栞は最初に着ていた私服が最後に着た私服。なんとなく意味深。


あゆの私服もデザインが豊富だけど、ほとんどずっと水瀬家にいて、いったいどこから服を持ってきてるんだろーか。
かわいいからいいけど。
名雪は制服のときは子供っぽいけど、私服になるとずいぶん大人っぽい。スタイルいいし。




6巻からは、あゆと名雪のエピソードも少しずつ増えてくる。


秋子さんが風邪を引いて、意外としっかり者の名雪。なんとかがんばってるあゆ。そして、意外と役に立たない祐一。
そこで栞とデートに行くというのは、どうなのか。
この辺、全ルートを1本にまとめるために無理が出てきてるのかもしれない。




17話冒頭で、祐一とあゆが祐一の部屋で、言葉少なに静かに過ごすシーンがある。
このシーンの描写がかなり細かい。
暗い部屋の中で、開けたままのドアから差し込む廊下の明かりに浮かぶ埃の、小さな光まで描かれている。
それがいっそう部屋の暗さと静かさを強調する。
同時に、不思議な暖かさも感じた。
栞のことで、力になろうにもどうすることもできない無力さを感じていた祐一には、大きな救いになったのかもしれない。この辺りから少しずつ、祐一とあゆの関係に変化が出てくる。


その反対に名雪は、6巻最初からどう見ても失恋フラグ……。
「Kanon」の物語はあゆで終わるのが一番自然なので、仕方ないのかもしれないけど。




16話の栞とのデート中に、クリスマスリミックスの「Last regrets」。I'veのアルバム「regret」に収録されているもの。
ほとんどのBGMがほぼ原曲のままなのでアレンジ版は驚いたけど、かなり気に入ってるアレンジなのでちょっとうれしかった。


17話の学食シーンに、Keyのマスコットキャラ麻宮姫里(通称キィちゃん)を発見。
その対面には、空の皿を積み上げながらカレーを食べてる長い黒髪の女生徒。たぶん、「ONE」の川名みさき。
18話では、学食と誕生会に「ONE」の七瀬留美が登場。


それにしても、「訳ありだな」ですべて了承する北川は、本当にいい奴だ。

7巻

あゆと名雪シナリオが同時進行する7巻。でも、どう見てもあゆメインです。


7巻はじめの19話後半。夕焼けの中であゆとのキスシーン。
いきなりの展開で、かなり唐突。複数のストーリーを同時進行しているための弊害かもしれない。


原作では、ほぼずっとあゆを中心にしたシーンが続くので、あまり違和感はないけど、アニメでは他の要素がかなり多い。
確かに、原作での大きなイベントはほぼ通過。
でも、間に栞や名雪の話が入る上に、DVDだとディスク入れ替えなどで思考が中断されることもあって、いまいち流れがつかみにくくなってしまっている。
7巻最初から(実際には6巻途中から)あゆと祐一の距離が縮まる描写はあるけど、それでもまだ説明不足,描写不足な感じ。
かなり感動的なシーンだったのに、少し残念。


でも、この21分50秒から始まる20秒間、特にはじめの10秒間の表現はすごいと思った。
“2次元”のアニメでありながら、キスする2人を中心に、次第に遠ざかりながら視点が3次元的に大きく回りこむ。
よく見れば背景はポリゴン3DCGだけど、うまく処理されていてまるで違和感がない。
それに、回り込むカメラに合わせてキャラを描くだけでもかなり大変だと思う。
この辺りは、3次元的な動きはさすが。




そして20話。秋子さんよりも先に、2人の関係が変化したことにすぐに気づく名雪。
ショックを受けつつも、普段通りに振舞う名雪。
やっぱり名雪はいい娘だ……っ!
あゆ「そっか、ごめんね」
名雪「いいの、気にしないで」
――の会話は、やっぱり「あゆと祐一の関係の変化」に対する含みを持たせてるんだろうなぁ。
祐一が不思議そうな顔をしてるし。


直後に入る、あゆの入浴シーンがえちぃです。
唇のアップが特に。
でも、あゆにえちぃのは似合わないと思ったりなんかしたりして。


20話は、完全にあゆメインの展開。
切株の学校から、雪の山道での探し物、そしていなくなるあゆ。
原作でも見ていてストーリーは知っているけど、それでもやっぱりこのシーンは衝撃的。




それにしても、名雪が不遇すぎ……。


あゆがいなくなって落ち込む祐一を、気持ちを振り切って励まそうとする名雪が健気です。
名雪の部屋での宿題とか、名雪シナリオのイベントなのに……っ!


祐一が机の下のピロを覗き込んだとき、名雪がパジャマのズボンなのにとっさに足を閉じようとモジモジするとか、妙に芸が細かい。
そのあとの、寝落ちしてる名雪もやたらとかわいい。


21話では原作の名雪イベントがたくさん出てくるのに、ことごとく名雪にとってマイナス方向なのはいったい……。
宿題シーンもそうだけど、祐一は雪ウサギで思い出すのが舞とか言うし……。
ようやく祐一が昔の名雪との記憶を取り戻したけど、秋子さんの事故とタイミングがあまりに合っていて、崩れる雪ウサギが「秋子さんの事故を知らせる虫の知らせ」のように見えるし。




しかし、秋子さんの交通事故があれほどすさまじいものだったとは……。
信号無視して突っ込んだ車と、衝突を避けようとして急ブレーキしたらかえって雪で滑った車が衝突という構図だけど、
巻き込まれ方がどう見ても即死コース。
仮に生きていても脊椎損傷は免れないくらいの大事故。
あの事故から後遺症なく復帰するのはまさに“奇跡的”だけど――こういう奇跡の強調の仕方はキツイ。




そして北川は、今回もいい奴でした。

8巻

ついに最終巻。感動のフィナーレ。


やっぱり名雪が放置されすぎ……。


名雪との昔の出来事を思い出しても、祐一が考えるのはあゆのことだったり。
秋子さんの事故で落ち込む名雪を放って、切株のところに行ったり。
結局、名雪のそばにいて励ましたのは香で、名雪は自力で立ち直って。
7巻に出てきた、名雪の目覚まし時計を再録音する話も原作ではかなり重要な要素だったのに、盛大にスルーでした。
ベンチに座る祐一を迎えに来た名雪の、泣き笑いの表情は、名雪のハッピーエンドのものなのに……っ!!


最終話で名雪が楽しそうなのが、せめてもの救い。




切株の元であゆと再会して、そしてあゆが消えるシーンは、ほぼ原作通りの展開で――
このシーンは、わかっていても何度見ても、涙を誘う。


消える直前、「忘れてください」を取り消して、あゆは本当の最後のお願いをするけど、
「ボクの最後のお願いは――」のあとに突風。
最後のお願いは風の音にかき消されて聞こえない。
口パクを見ると4文字の台詞のようだけど、何と言ったかは最後まで出てこない。なんとなく「おこして」のような気が。




最終話は、原作にはないアニメ版独自の、全員で迎えるエピローグ。


立ち直って明るくなった名雪や香とのいつもの教室の風景。
栞は病気が回復して学業再会。
舞も佐祐理さんも傷が治って再登校。
いつもの風景のなかで、あゆだけがいない。
あゆはもうこの世にいないものと思い込んでいた祐一に、秋子さんの口から真相が語られて、
祐一は病院で眠るあゆの元に駆けつける。


原作では、春が来て、やっとあゆのいない日常に慣れたころ、突然「7年間眠り続けていた少女が目を覚ました」というニュースが飛び込んでくる。
当時としてはあまりなかった展開で、意外性もあってかなりの感動を呼んだものだけど、やっぱり唐突な展開だったのは確か。


それがアニメ版では、眠り続けるあゆを祐一と関わってきた人たちみんなで介護する。その様子が丁寧に描かれていた。
この辺りから盛大に涙腺崩壊気味。
あゆの目を覚ますための、最後のピースの「赤いカチューシャ」を見つけるところとか、もう涙が止まらない。
原作にあった感動ポイントもそれぞれによかったけど、アニメ版「Kanon」で一番のシーンは、この最終話Bパートだと思う。
ストレートでわかりやすい展開で、意外性などはあまりない。
でも、そのぶん素直に「よかった」と思える終わり方だった。


見終わったあと、もう一度、原作の「Kanon」をやってみたくなった。
PSP版があるし、またやってみるかな――。




そのほかのポイント。


あゆを探しに再び切株の学校に向かう途中、回想シーンでLiaさんバージョンの「Last regrets」。
「Last regrets」アレンジバージョンが挿入されるのは2回目。
原曲もいいけど、しっとりとしたLiaさんバージョンもやっぱりいい。
雰囲気にもすごく合っていた。


舞と佐祐理さんの卒業式で流れるアレンジ版の「朝影」は、今まで聴いたことのないアレンジ。


遭難しかけた祐一の元に、沢渡さん家の真琴さん(真)が登場。
真琴(狐)を大人にしたような感じの人。
キーホルダーが鈴だったり、冷蔵庫に肉まんがあったり。
でも、真琴(狐)は大きくなっても、真琴さん(真)のような落ち着いた雰囲気にはならないと思う。ゼッタイ。


8巻では、ますます動画に手が込んでる印象をうけた。
立体的なカメラワークがたびたび出てくる。よく見ると背景はポリゴンCGだとわかるけど、違和感がほとんどないのがすごい。
あゆのモノローグの背景は、細かく描きこまれていてまるで実写のように見える。


冬の物語なので雪が降るシーンが多い。
しかも8巻は夜が多く、黒い背景に白い雪が舞う場面がかなりある。
DVDに使われるMPEG2の圧縮はコントラスト差が大きい細かいものが不規則に動く動画には弱いけど、夜の雪のシーンでは特にノイズが気になってしまった。
「Air」のように、「Kanon」もBD版を出して欲しいところ。

関連の自分Blogリンク

2次元限定: Kanon DVD 5〜8: http://2jigen.sblo.jp/article/4935680.html



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*1 その点、同じようにテキストメインなのに、効果音と絵の出し方で戦闘シーンの“動き”を演出している「Fate」はすごいと思う。